札幌市中央区の皮膚科 宮の森スキンケア診療室

Column

院長コラム

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基礎化粧品は何からできている?「水」「油」「界面活性剤」の役割

お肌の科学ゼミ

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化粧品は「水」「油」「界面活性剤」から成っています。あえて言えば、プラス「美容成分」でしょうか。

化粧品をつくる基本的な成分

「水」― 水分と水性成分

「水」は、水分と水性成分のことです。水性成分とは、いわゆるモイスチュアー成分のことで、肌に直接水分を与え潤いをもたらす成分です。グリセリンやBG(ブチレングリコール)、DPG(ジプロピレングリコール)などが代表的です。

「油」― 油性成分

「油」は、油性成分のことです。いわゆるエモリエントがこれにあたり、肌からの水分の蒸散を防ぎ肌を柔らかくなめらかに保つ成分です。ミネラルオイル、スクワラン、ワセリンなどの炭化水素油、パルミチン酸エチルへキシル、ホホバオイルなどのエステル油、オリーブオイル、シア脂、馬油などの油脂類、ジメチコンなどのシリコーンオイルなどが代表的です。

「界面活性剤」― 水と油を混ぜ合わせる成分

「界面活性剤」は、水と油を混ぜ合わせ、洗浄や泡立てをよくする成分です。主に洗剤として使われる石鹸やシャンプーの主成分である陰イオン(アニオン)界面活性剤、リンスやトリートメントの主成分である陽イオン(カチオン)界面活性剤、ベビーシャンプーなどの主成分である両性イオン界面活性剤、洗浄補助や化粧品の乳化剤として使われる非イオン性(ノニオン)界面活性剤、があります。

プラスとなる「美容成分」

プラスとなる「美容成分」には、様々な美白効果成分(ビタミンC誘導体、エラグ酸、アルブチン、ルシノールなど)、アンチエイジングの抗酸化成分(アスタキサンチン、コエンザイムQ10など)、シワを改善する成分(レチノール、ナイアシンアミドなど)などがあります。

化粧品の種類による成分配合の違い

化粧水

水・80~95%、水性成分・5~20%、油性成分・0~0.5%、界面活性剤・0~1%

お肌に水分を与えるのが化粧水の役目ですので、水と水性成分がほとんどです。

乳液

水・70~90%、水性成分・5~20%、油性成分1~10%、界面活性剤・1~5%

お肌に水分を与え、さらに水分の蒸散を防ぐ油性成分により潤いを保ちます。ミネラルオイル、ラノリン、オリーブ油といった油と水を混ぜ合わせる目的で界面活性剤を使用しています。

クリーム

水・50~85%、水性成分・5~20%、油性成分5~40%、界面活性剤・2~8%

お肌表面に油分を補うのが主な目的です。そのため油性成分が多く使われます。ミネラルオイル、ワセリン、オリーブ油といった油と、水を混ぜ合わせる目的で界面活性剤を使用しています。

洗顔料・石鹸の成分

固形石鹸

水・0~10%、水性成分・0~30%、油性成分0~1%、界面活性剤・60~95%

石鹸そのものが界面活性剤(陰イオン界面活性剤)です。

クリーム洗顔料

水・50~70%、水性成分・10~30%、油性成分0~2%、界面活性剤・10~30%

水性成分を多く含むため保湿効果が期待できます。加えた界面活性剤で泡立ちを良くしています。

液状洗顔料

水・60~80%、水性成分・5~20%、油性成分0~1%、界面活性剤・10~20%

界面活性剤は少なめで洗浄力を抑え肌にはマイルドに作用します。

クレンジングの種類と成分

クレンジング(オイルタイプ)

水・0~3%、水性成分・0~5%、油性成分・70~80%、界面活性剤・15~20%

ファンデーションは油なので、油性成分とは油同志なので溶け合います。この油同志で溶け合ったものを水で洗い流すために界面活性剤が加えられています。

クレンジング(油性ジェルタイプ)

水・0~3%、水性成分・10~30%、油性成分・50~80%、界面活性剤・5~20%

オイルタイプに比べて、水性成分を加えて保湿効果を加えているため、しっとりとした洗い上がりになります。オイルタイプと同様に洗い流しが可能です。

クレンジング(水性ジェル・リキッドタイプ)

水・60~80%、水性成分・10~20%、油性成分・0~5%、界面活性剤・10~20%

オイルタイプ、油性ジェルタイプと違って、界面活性剤の作用でメイク汚れを浮かして落とします。クレンジング力は若干落ちます。

クレンジング(ミルクタイプ)

水・70~90%、水性成分・5~20%、油性成分・1~20%、界面活性剤・1~20%

油性成分と界面活性剤の両方の効果でメイク汚れを落とします。両方とも配合量が少なめなのでクレンジング力は低めです。その分肌にはマイルドに作用します。

クレンジング(クリームタイプ)

水・50~85%、水性成分・5~20%、油性成分・5~20%、界面活性剤・2~20%

ミルクタイプよりも油性成分が多いため、マイルドさは維持しつつクレンジング力はやや高くなります。

クレンジング(ローションタイプ、シートタイプ)

水・60~80%、水性成分・5~20%、油性成分・0~5%、界面活性剤・5~20%

ほぼオイルフリーのため界面活性剤の力でメイク汚れを落とします。クレンジング力は低く、コットンシートなどに含ませてふき取って落とすことが多く、こする物理的な力を借りてメイク汚れを落とします。

シャンプー・トリートメントの成分

シャンプー

水・60~80%、水性成分・5~20%、油性成分・0~2%、界面活性剤・10~20%

陰イオン界面活性剤が主な成分です。毛髪をしっとりさせる水性成分を多めに配合している場合もあります。

リンス、コンディショナー、トリートメント

水・50~80%、水性成分・5~20%、油性成分・10~25%、界面活性剤・1~5%

陽イオン界面活性剤を使用することで毛髪の帯電を抑え、油性成分で毛髪の表面をコーティングすることで毛髪を保護、補修します。

日焼け止めの成分

日焼け止め(ウォータープルーフタイプ、水を弾く)

水・20~70%、水性成分・5~10%、油性成分・15~70%、界面活性剤・0~10%

W/O(油の中に水が存在する状態)型なので水分を弾きます。そのため崩れにくく持続性に紫外線をカットします。紫外線吸収剤・散乱剤を多めに配合できるため、SPFやPAは高くなります。

日焼け止め(ジェル、乳液)

水・60~80%、水性成分・5~20%、油性成分・0~20%、界面活性剤・1~10%

O/W(水の中に油が存在するタイプ)型であったり、オイルフリーなので洗い流しが容易です。その反面、持続性、紫外線カットの効果は低い傾向にあります。

リップアイテムの成分

リップアイテム(スティック、バーム、グロス)

水・0~1%、水性成分・0~1%、油性成分・98~100%、界面活性剤・0~1%

ほぼ油性成分でできています。油性成分の種類によって硬さが変わります。

化粧品は「水」「油」「界面活性剤」の配合で特徴が変わる

以上のように、「水」「油」「界面活性剤」の配合割合で、その化粧品の特徴・機能・目的がわかります。

化粧品は「化学の産物」であることがお分かりになったでしょうか。

この記事の監修者

Introduction

宮の森スキンケア診療室 院長 上林淑人

上林 淑人

宮の森スキンケア診療室 院長

経歴

医学博士

平成2年 札幌医科大学医学部 卒業、皮膚科入局

平成4年 形成外科入局

平成6年 医学博士号取得。

旭川赤十字病院、室蘭市立病院に赴任

平成10年 宮の森スキンケア診療室 開院

専門・所属学会

  • 日本形成外科学会専門医
  • 皮膚腫瘍外科指導専門医
  • 日本皮膚科学会
  • 日本臨床皮膚科医会
  • 日本東洋医学会
  • 日本癌学会
  • 日本熱傷学会正会員


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