気になる肌の老化現象として、シミ・シワが代表的なものです。もちろん加齢とともに現れるものですが、程度には個人差があり、家系的なものや生活習慣、職業など、さまざまな原因が考えられます。
その中でも、紫外線と活性酸素が大きな原因のひとつとして考えられています。活性酸素は、肌のみならず全身の臓器にも影響を及ぼします。
ここでは、活性酸素とはどのようなものなのか、肌の老化やシミ・シワとどのように関係しているのかについて解説します。
活性酸素とは?
酸素は生命の維持に欠かせないものです。呼吸によって取り込んだ酸素の一部は、反応性の高い活性酸素に変化します。
活性酸素は体内の代謝過程においてさまざまな成分と反応し、排卵、受精、細胞の分化・アポトーシス(細胞死)など、細胞の増殖に関わる細胞間情報伝達の生理活性物質としても利用されています。
しかし一方で、構造的に不安定で反応性が高いという特徴があり、過剰になると細胞に障害をもたらすことがあります。
活性酸素はどのように発生する?
活性酸素は、呼吸の際に発生する以外にも、さまざまな原因によって体内で発生します。
紫外線、喫煙、激しい運動、ストレスなどが、活性酸素を発生させる主な要因として挙げられます。
活性酸素にはどのような作用がある?
活性酸素というと体に悪いものというイメージがありますが、生命を維持するために必要な働きも持っています。
体内の免疫機能や感染防御
白血球から産生される活性酸素は強い殺菌作用を持ち、体内に侵入した細菌を排除する作用があります。
白血球の中でも好中球やマクロファージは、外部から侵入した細菌を取り込み、活性酸素を利用して分解します。このように、活性酸素には生命維持に欠かせない側面もあります。
細胞間のシグナル伝達
活性酸素は、排卵、受精、細胞分裂など、細胞の増殖に関する細胞間のシグナル伝達にも関わっています。
酸化ストレス
活性酸素はその反応性の高さから、体内の脂質やたんぱく質などを酸化させます。
私たちの体には、活性酸素による細胞や臓器の酸化を抑える抗酸化機能が備わっていますが、この抗酸化機能を上回る活性酸素が発生した状態を「酸化ストレス」といいます。
活性酸素は肌にどのような影響を与える?
生命を維持するためにある程度は必要な活性酸素ですが、過剰に発生すると肌にも影響を及ぼします。
シミとの関係
紫外線の影響によって肌の細胞に活性酸素が発生すると、メラニン色素の生成につながります。
通常、生成されたメラニン色素は肌のターンオーバーとともに排出されます。しかし、過剰な活性酸素によって肌の細胞がダメージを受けると、メラニン色素を排出する機能にも影響を及ぼし、シミとして残る原因のひとつになります。
シワとの関係
活性酸素は、肌の弾力を保つたんぱく質であるコラーゲンやエラスチンにも影響を及ぼします。
特に紫外線によって過剰な活性酸素が発生すると、コラーゲンやエラスチンがダメージを受け、肌の弾力が低下し、シワにつながる原因のひとつになります。
活性酸素による肌の老化を防ぐには?
私たちの体には、活性酸素による酸化を抑えるための抗酸化機能が備わっています。
しかし、過剰に発生した活性酸素をすべて抑えられるわけではありません。そのため、活性酸素による肌への影響を抑えるには、「過剰な活性酸素を発生させないこと」と「食生活などを通して抗酸化に関わる栄養素を摂取すること」が大切です。
紫外線から肌を守る
肌における活性酸素発生の大きな原因のひとつが紫外線です。
日焼け止めを適切に使用するなど、日頃から紫外線対策を行い、肌を紫外線から守ることが大切です。
喫煙を避ける
喫煙は、体内で活性酸素が増える原因のひとつです。肌の健康だけでなく、全身の健康を考えるうえでも喫煙を避けることが大切です。
ストレスや疲労をためない
ストレスや疲労も活性酸素の発生に関係します。
十分な睡眠をとり、適度な運動を行うなど、日頃からストレスや疲労をためない生活を心がけましょう。
抗酸化に関わる栄養素を摂取する
ビタミンA・C・Eやベータカロテンなどは、抗酸化に関わる栄養素として知られています。
特定の食品や栄養素だけを多く摂取するのではなく、日頃からバランスのよい食生活を心がけることが大切です。
肌の老化が気になる場合は皮膚科へご相談ください
肌の老化には、加齢だけでなく、紫外線や生活習慣などさまざまな要因が関係しています。
日頃から紫外線対策や規則正しい生活を心がけることが大切ですが、シミやシワなど肌について気になる症状がある場合は、皮膚科へご相談ください。

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